と、こんどはぎゅうううう、と強く握る音(紙をおしぼりにしている)に代わる。そしてやがてまた、ビリビリ、ビリビリ・・。
ギュウウウウ・・。
ビリビリビリ・・。
やむことなく、バスが走行中、延々と続く紙しぼり。どうしても気になって、ふと後ろを振り向いてみると、白髪のおじいさんが、うつむいたまま、鬼気迫る顔でビリビリッ、ビリビリッ。
音が車内に、ひたすら不気味に響いている。 |
視線に気づいたのか、こちらをじーっと見つめだした。そして、ものすごい笑みで微笑みかけた。
(完)
半・フィクションの小話だが、形相やら、視線に気づいて笑いかけたところだけ作り話だが、他は今日起きた本当の出来事である。(恐)