2019年11月9日土曜日

虫イベント多発ハウス

夜は冷たいからっ風が吹き始めた最近、害虫はなりを潜めたかに思えた。
 そしてあまりに部屋の乾燥がひどかったため、卓上加湿器を二台使用し、強力に加湿していた。暖かく、湿度が十分に保たれた部屋は、虫にとっても大変魅力的な環境であったと思われるし、水分を求めて例のアレが来てしまうのかなあ、という気もする。

 自室でネットをしていたら、右側の本箱から、カサリ、という音がしたが、紙が風にゆらいだり、落ちかけたような音だとばかり思い、ほとんど無視していた。が、それがやまない。なので、そちらに目を向けたら、11月にそぐわないアレがおり、しかもかなり大きな体で5cmくらいあったのではないかと思われる。

イメージ画像。逆さ向きに本棚内のものをつたって下方向へはっていた。

 あれ?どうしてここにいるの?!という感想が頭にわいたが、すかさず殺虫グッズを取りに部屋を出ている間に、どこかへ移動してしまっていた。本棚最下段の、紙をたくさん置いてあるところにおり、やはり紙は保温性がよく居心地が良いのだろうな、という推測をした。

 なくなりかけていた瞬間冷凍スプレーの効きがいまいちで、かけているうちに逃げられ、ベッドの裏に隠れられてしまった。そこからが大変。深夜だったせいで、気持ち悪くておちおち寝れもしない。ベッド周りの荷物をどけて廊下に出したり、ホウ酸ダンゴをベッドや本棚の裏、数か所にまいたり、殺虫剤であぶり出しを狙って噴霧したり、と、いろいろやった。

 が、ゴキブリの姿は見られず、どうしようかと悩んだ。結局、冷凍スプレーで死にかけもしくは死んだ?かもしれないということにして、本棚最下部の紙を片付けようと再度離席し、用意したゴミ袋をあてて処分しようとした。

 すると、いつのまにかそこにいた。うわあ、と取り落としたところ、またベッドの足元へ逃げ出した。さっきのと同じゴキであることを祈りたい。1匹だけで勘弁してほしい。

 ゴキジェットを集中砲火したが、逃げる逃げる、結局電撃ラケットでおさえつけ、殆どがそうであるが、絡め取るようにすると、感電したそれは必ずラケットの網目の上に直立して動けなくなるので、そのままトイレに流す、といういつものパターンになった。

 ゴキが1匹だけであることを祈る。ゴキが巣をつくるような部屋ではない、と今はそう信じているし、エアコンのホースをつたって外から1匹侵入してきたのだろう、と思っている。万が一他にもいたとしたら、困ったことになる。寝ようとして電気を消すと、元気にはい出してくると思われる。

 絶大な存在感をまき散らしつつも、ありえない俊敏さを持つ。黒っぽくて大きく、「カサリ、ポトリ、パサリ」という音が不快そのもの。足や触覚も醜悪で、不潔でもある。
 暗闇大好きな夜行性で、暖かい寝床と水分を探している。壁づたいにこちらにやってきたり、天井からいきなり顔や口に落ちてきたらどうするのか。そう思うと寝られなくなるので、深夜に殺し損ねると、本当にもう最悪である。